国公立標準問題集 CanPass 化学基礎+化学|共通テスト〜二次試験をつなぐ“国公立専用”実力問題集

「共通テスト対策は終わったけど、二次試験に不安が残る…」そんな受験生に向けた、橋渡し的ポジションの問題集が『CanPass 化学基礎+化学』です。文理共通の化学を“基礎から思考まで”カバーし、共通テストから国公立の2次試験まで、段階的にステップアップできる構成になっています。決して派手さはありませんが、国公立志望者にとって“かゆいところに手が届く”1冊です。
化学のコスパ勉強法
目次
国公立標準問題集 CanPass 化学基礎+化学の基本情報

著者 | 犬塚 壮志 |
出版社 | 駿台文庫 |
発売日 | 2015年4月27日(随時改定) |
判型/ページ数 | B5判 / 約504ページ |
対象 | 共通テスト〜国公立2次(中堅〜上位) |
価格 | 1,760円(税込) |
国公立標準問題集 CanPass 化学基礎+化学の評価
難易度
共通テスト基礎〜やや難の2次記述までカバー。
わかりやすさ
解説はコンパクトで、ある程度の基礎力は前提。
必要な時間
問題数はやや多めだが、単元分けで進めやすい。
特典への結びつき
共通テスト&2次両方の対策が1冊で完結する貴重な構成。
面白さ
解説中心の書き下ろしではないため、淡々とした印象。
コスパポイント
この1冊で共通テスト対策から記述対応まで進められる点が最大のコスパ要因。中堅〜上位国公立志望者が、無駄なく“確実に得点する力”を養える構成です。内容的にはやや地味ですが、基礎力の上に「実戦で使える思考力」を乗せてくれる実務型の1冊。学校では扱いにくいレベル感をカバーしてくれる、まさに“市販でこそ使いたい”タイプの問題集です。
① 共通テスト〜2次試験の“間”を埋める構成
教科書レベルの問題集や共通テスト形式の教材に比べ、CanPassは「一段上の記述力・思考力」を問う問題が多め。それでいて、いきなり難問に飛ばされるわけではなく、共通テストレベルからステップアップしていく構成なので、取り組みやすさもあります。共通テスト後〜2月頭までの空白期間の教材として非常に優秀です。
② 問題が“実戦的”かつ“丁寧に分類”されている
問題は大問形式で、出題テーマも国公立の頻出領域(理論・無機・有機)を網羅。教科書準拠ではない分、“試験に出やすい内容”だけを抽出してくれており、効率の良さが際立ちます。基礎ができていれば「実戦トレーニング」に切り替えたいタイミングで活躍します。
③ 採点基準を意識した“記述練習”にも◎
CanPassは、記述対策用の問題や記述型の模範解答も掲載されており、単なるマーク式教材ではありません。2次試験を想定した「記述トレーニング」を初めてする人にも扱いやすく、解答の型を学ぶのにも最適です。センター専用教材とは違い、“本試験を意識した演習”ができるのが最大の強みです。
こんな人にはオススメできないかも?
教科書〜共通テストレベルにまだ不安がある人には少しハードルが高いかもしれません。また、難関私大・医学部などの超上位レベルを目指す受験生には、問題の深さ・難易度の面で物足りなさを感じることも。基礎〜標準をしっかり固めたうえで、CanPassに進むのが理想です。
使い方
基礎問題集(セミナー・リードαなど)を1周終えたあとに、共通テスト対策+2次演習として導入するのがベスト。1日1〜2大問ずつ解いていき、苦手な分野は繰り返し解くことで記述力も養われます。共通テスト終了後〜2月上旬の短期間集中学習にも対応。
使う時期
高3の秋〜共通テスト直前までは共テ対策に使い、その後2次試験対策に切り替える流れが最も効果的です。高2の終わりから導入することで、教科書レベルのアウトプットから1ランク上の問題演習までを無理なくこなせます。
他の参考書との比較
『重要問題集』に比べて基礎〜標準寄り、『実戦化学演習』よりも敷居が低く、取り組みやすい印象。教科書レベルから抜け出したい人には、CanPassが“ちょうどよい中間ゾーン”の教材として位置づけられます。記述練習の入口としても良質。
東大生による正直コメント
CanPassシリーズは「難しすぎず、でも試験に近い問題が解ける」という、ちょうどいいラインを突いていて、国公立志望者にはかなり実用的だと思います。記述問題に苦手意識がある人でも、いきなり重たく感じさせない構成が良いですね。強いていえば、独学だと少し解説が足りなく感じる人もいるかもしれないので、必要に応じて講義系参考書を併用するのが理想です。
まとめ
『CanPass 化学基礎+化学』は、共通テストと2次試験の“隙間”を埋めたい受験生にとって最適な問題集です。網羅型でも難関向けでもない、ちょうど中間層向けの設計が光っており、国公立志望者には特にフィットします。記述練習が初めての人、マークから記述への切り替えに悩む人にとって、頼れる1冊になるでしょう。