宇宙一覚えやすい 化学反応式ハンドブック 改訂版|暗記ではなく“つながり”で覚える反応式参考書

化学の得点を大きく左右する「化学反応式」。しかし、数が多く、条件も複雑で、ただ丸暗記するだけでは定着しにくいのが現実です。『宇宙一覚えやすい 化学反応式ハンドブック 改訂版』は、そんな反応式を“なぜそうなるのか”の視点から理解し、記憶しやすくしてくれるハンドブック型の参考書。暗記に苦しんでいる受験生にとっての「救世主」として、人気を集めています。
目次
宇宙一覚えやすい 化学反応式ハンドブックの基本情報

著者 | 船登 惟希 |
出版社 | 学研プラス |
発売日 | 2023年4月20日(改訂版) |
判型/ページ数 | B6判 / 200ページ |
対象 | 高1〜高3生(共通テスト〜中堅私大レベル) |
価格 | 1,430円(税込) |
宇宙一覚えやすい 化学反応式ハンドブック 改訂版の評価
難易度
誰でも読めるが、網羅性より「覚えやすさ」に重点。
わかりやすさ
図・語呂・ストーリー・比較表で、記憶に残る仕掛けが満載。
必要な時間
分量はそこそこあるが、持ち歩いて隙間時間に学べる。
特典への結びつき
反応式での取りこぼしを減らせる=安定得点化に貢献。
面白さ
キャラ・擬人化・語呂のセンスが独特で印象に残りやすい。
コスパポイント
1,300円台で、化学反応式の記憶を根本から見直せるという意味では非常にコスパが高いです。単なる一覧表ではなく、なぜその反応が起こるのか、どう関連づけて覚えるのかが明確で、記憶効率が段違い。特に共通テスト〜MARCHレベルの問題で頻出する反応が絞って掲載されているため、範囲も無駄なく、得点につながりやすい構成です。
① キャラ化・図解・語呂をフル活用した“覚える仕組み”
本書の最大の特徴は、「化学反応式=暗記項目」ではなく、「理解して記憶に残す仕組み」が組み込まれている点です。反応物や生成物がキャラ化されていたり、語呂合わせで覚えやすくなっていたりと、受験生の脳に引っかかる仕掛けが満載。視覚情報とストーリー性を活かして、単なる丸暗記よりも長期記憶に残りやすくなっています。
② 似ている反応式を“比較”で整理
反応式を覚えるうえで意外と重要なのが「似たものの違い」を整理すること。本書では、同じような構造をもつ反応や、よく混同されやすい反応をセットで並べて、違いや共通点を明確に解説してくれます。例えば、酸化還元系の反応式や、沈殿反応・気体発生反応など、混乱しがちなテーマも視覚的にクリアに整理されていて、実戦的です。
③ 赤シート対応&コンパクトサイズで暗記用に最適
暗記系の参考書としては珍しく、ページ設計が“赤シート対応”になっており、通学中やスキマ時間での確認学習にピッタリ。サイズもポケットに入るハンディサイズで、重さも気になりません。ちょっとした時間を“反応式の確認時間”に変えられる点が、受験直前期の受験生にはとても嬉しい仕様です。
こんな人にはオススメできないかも?
化学を論述で解かせるような最難関大学の志望者や、反応式そのものにすでに自信がある受験生には、やや基礎寄りに感じられるかもしれません。また、反応式の“演習”を通じて身につけたいという人にとっては、問題量が少なく、アウトプット教材としては物足りない側面もあります。
使い方
インプット教材として、「無機化学の学習と並行して使う」「学校の授業後に反応式を整理する」「模試の復習で該当する反応式をチェックする」といった使い方が有効です。1〜2週間で1周読み切るイメージで進め、赤シートを活用して通学中などに繰り返し復習しましょう。
使う時期
高2の後半〜高3前半に導入し、無機化学のインプットが始まるタイミングで使用すると効果的です。定期テスト前や模試直前の確認としても使えますし、共通テスト前の総復習にも◎。無機化学の得点率を上げたいと考え始めた時が、導入のタイミングです。
他の参考書との比較
化学反応式だけに特化した参考書は意外と少なく、用途が被るのは『化学反応式のまとめ本』(文英堂)や、一部『無機化学の要点整理ノート』などです。ただ、語呂やキャラによる“印象の残し方”という点では本書が突出しています。暗記効率を重視するなら、本書の優先度はかなり高めです。
東大生による正直コメント
反応式って、単体だと覚えられるのにテストになるとすぐ混同してしまう人、多いですよね。僕自身も、受験生をサポートする中で「反応式だけで10点以上落としてる」という相談を何度も受けました。この本は、そういった“混乱しやすい反応”を、図やキャラ・比較表で整理してくれる点が非常に優秀だと感じます。とはいえ演習がほぼないので、問題集でのアウトプットは必須。インプットの導入+直前確認ツールとしてはかなりおすすめです。
まとめ
『宇宙一覚えやすい 化学反応式ハンドブック 改訂版』は、化学反応式に苦手意識を持っている受験生にとって、非常に頼れる1冊です。丸暗記ではなく、意味や流れをもとに反応式を「理解して覚える」構成で、長期的に得点力へとつながっていきます。暗記カード感覚で持ち歩けるコンパクトな仕様も、毎日の学習の中に自然と組み込める魅力のひとつ。化学の失点を防ぎたい人は、ぜひ早い段階から使ってみてください。